いつもお世話になっております。あいざわコンサルティング、中小企業診断士の相澤和彦です。
18次ものづくり補助金で支援させていただいた事業者様の事業計画書が採択されました。
18次ものづくり補助金は大幅に採択率が低下し、厳しい戦いとなり、もちろん不採択の事業者様もおられました。せっかくお声がけいただき、支援させていただいたのにも関わらず、不採択になってしまい、大変申し訳ない限りです。
2025年は多くの補助金の公募が始まる予定です。今後、採択率を向上させるためにも、採択された事業計画書と不採択の事業計画書の違いを考える活動を始めております。今回は採択された事業者様の事業計画書をChatGPTで分析してみました。
「株式会社○○」の事業計画書について、審査項目と照らし合わせる形で採択理由を整理してみます。以下に主な理由を示します。
(1)補助対象事業としての適格性
- 対象事業の適合性
本事業は、日本初の「○○」を構築し、日本企業の○○問題を解決することを目的としています。この取り組みは、中小企業庁が掲げる課題解決や付加価値創出に明確に貢献する内容となっています。 - 成長目標の設定
5年間で付加価値額の年平均成長率が8.1%と計画されており、補助金の基本要件を大きく上回る目標が示されています。
(2)技術面
- 革新性のある技術開発
○○開発は、現状の課題を解決するための革新的な技術とされています。 - 課題解決能力
プロセス全体を包括的にサポートする仕組みが明確に計画されています。
(3)事業化面
- 収益性の高さ
本事業は、初期投資を1年で回収可能な収益構造を持つことが示されており、投資に対する費用対効果が高いとされています。 - 市場性と実現性
日本の○○に対応し、新たな市場を切り開く実現可能性が高いと評価されます。
(4)政策面
- 地域経済への貢献
地方の中小企業が持つ熟練技術やノウハウを守りながら、グローバル展開を支援する内容は地域経済の活性化に資するものと評価されます。 - イノベーションの推進
デジタル技術を活用して新たなビジネスモデルを構築し、日本経済の構造転換に寄与する取り組みとして政策的意義が高いとみなされます。
(5)大幅な賃上げへの取り組み
- 具体的な賃上げ計画
年率3%以上の給与支給総額の増加が計画されており、賃金引上げの努力が見られます。
この計画書の内容は審査基準に合致しており、特に技術革新性や地域貢献性が高く評価されたことが採択につながったと考えられます。さらに詳細が必要であればお知らせください。
いかがでしたでしょうか?
ChatGPTは、このように便利ですが、私は事業計画書に使用することはありません。なぜなら、事業計画書の作成には、社長の想いであったり、社員の想いだったり、目には見えない強みや、ビジネスモデルなど多くの情報に具体性が求められ、さらに、市場分析や財務状況などを網羅的に含むもので、それらは企業固有のデータや戦略に基づいて作成される必要があります。
そのため、ChatGPTのようなAIの支援は参考程度に留め、最終的な文書の作成には、専門家の知見と責任のもとで進めるべきだと考えています。
本事業計画書は、日本初の事業というわけではないですが、競合他社の同様の事業があまりうまく行っておらず、ほぼ競合不在のブルーオーシャンの市場で、事業者様自身の人脈などの強みを活かせることで、事業の実現性が評価されたものだと考えています。
さらに、私の得意分野の事業内容であり、事業計画書は1日ほどで書くことが出来ました。今後も私の得意分野を活かして、ご支援させていただく予定となっております。
補助金申請のご支援をしていると、最初から採択が目的となっている方、または採択が目的になってしまった方がいらっしゃいます。補助金を使わずとも、事業を成功に導かれている方もいらっしゃいます。補助金獲得を重視するあまり、他社に先を越されたと言う方もいらっしゃいます。採択が目的ではなく、事業の成功が目的です。
ご参考になれば幸いです。